たかいところが苦手

クソポエムを低いところから気分でいろいろ書きます。

秒速11.2メートルを目指して

高頻度更新を目指していたのに、前回の投稿から4年近く経ってしまった。

投稿しなかった理由なんて些細なものでしかなくて、投稿しようと思った理由も読者にとっては些細なものなのかもしれない。

 

けれども確かに、ずっと更新をしていなかったのにこうして記事を書き始めるとどことなく心が落ち着いていくような感覚に襲われるのは、それだけ自分の中に吐き出したいものがあって、それをようやく言語化することができ始めているんじゃないかと思うのだ。

 

大学を卒業して、社会人になって、いつの間にか世間一般から『大人』と呼称されるような年齢になった実感はほとんどない。

同年代が結婚してもそんなものか程度にしか思わないのと同時に、どこか自分だけ何周も遅れているような焦燥感に襲われる。

でもそんな自分に噓を吐いて、床に就き、朝起きる。

 

多分この繰り返しが『大人』なのかもしれない。

 

 

昔から好きな小説のキャラクターがこんなようなことを言っていた気がする。

「他人の人生を生きるために、僕は演技をするんだ」

 

自分はそんなに器用な人間ではないであろう。

でも、他人のあったかもしれない人生を本を通して体験することは今でも好きだ。

 

昔、幼心に描いた大人にはなれなかったかもしれない。

しかしそんなことはどうでもよくて、来るか来ないか、1秒後の未来なんて誰も知らない中で生きていきたい。

 

 

この一年半で自分を縛るしがらみが増えた。

忘れようと思っても、絶対に忘れることができないしがらみだ。

そんな宇宙のすべての質量よりも重く、どんなブラックホールよりも自分を放してくれない事実から逃げるためには、秒速11.2メートルでは遅すぎる。

 

光や重力よりも早く進まなくてはいけないのに、僕はまだ止まっているのかもしれないし、動いているのかもしれない。