芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミー第4回演奏会に行ってきました。
ブログらしい記事を初めて書く気がする……。
3月3日、池袋の東京芸術劇場で行われた「芸劇ウインド・オーケストラ・アカデミー 第4回演奏会」に行ってきました。
演奏会を聴く機会は高校までは年1回くらいのペースであったけど、大学に入ってからはなかなかなくて久しぶりだったので結構楽しみでした。
演奏技術とか楽曲については全くの素人なのでその道の方々にお任せするとして、バニラな感想をちょこっと書いていこうと思います。
1曲目:ウィリアム・シューマン「ジョージ・ワシントン・ブリッジ」
今回はアメリカの曲を中心としたコンサートということでした。
題材のジョージ・ワシントン・ブリッジは、ル・コルビュジエが『世界で最も美しい橋』と称するほどの橋です。
プログラムノートに書かれているそのままになってしまうのですが、「橋の様々な表情が音にして表現されている」という言葉その通りにマンハッタンとニュージャージーを結ぶこの橋の様々な表情が思い起こされる曲でした。
最初の一音から引き込まれるという感じで、音の迫力だけでなく空気感まで橋のたもとから眺めているような気持ちになる演奏に思えました。
2曲目:ノーマン・デロ=ジョイオ「中世の旋律による変奏曲」
最初のトランペットの響きは、はっきりとしていて、でもどこか物悲しさを感じさせる音がたまらなく好きなってしまいそうでした。
13分という時間の中で、メロディーが次々と表情を変えるのは退屈させられず、終わらないでほしいという気持ちにさえしてくれました。
3曲目:サミュエル・バーバー(G.M.デューカー編曲)「交響曲第1番」
元はオーケストラ曲らしいのですが、僕が聴いたのは初めてだったのであまりどうとかということは言えないです。
とはいえ、ちょっと感想を調べてみると評価が高いようです。
4曲目:藤倉大「テューバ協奏曲」
世界初演のこの曲。
演奏者にエイスティン・ボーツヴィック氏を招き演奏されたこの曲は、チューバなのにチューバらしからぬ音色を奏でる演奏と掛け合いがずっと音楽の世界に引き込んでくるような曲でした。
特にチューバなのですが、素人から聴いても「これは本当にチューバなのか?」という疑問が生まれてしまうくらいの演奏でした。
この曲を作曲するにあたっては「テューバを活かした世界を書けるのは僕しかいない!」という気持ちで書かれたそうだが、本当にその言葉が過言ではないように感じた。
低音はチューバらしく、高音もきれいに響くという演奏で、某アニメキャラに「チューバの良いところはいいところがないところだ」というくらい地味なチューバが普段主演を務めるような他の楽器を食ってしまうくらいに、派手で、魅力的で、それこそ「溶けてしまいそうでした。
アンコール1曲目:エイスティン・ボーツヴィック「fnugg」
チューバアンコール。
なんか声が聴こえる!?というこの曲、これに関しては本人の演奏がYouTubeにあったのでぜひ聴いてみてほしい。
実際会場で聴いたときは声がもう少し大きく聞こえたくらいです。(個人的には僧侶をちょっと思い出したり……)
5曲目:レナード・バーンスタイン(P.ラヴェンダー編曲)「『ウェスト・サイド・ストーリー』より『シンフォニック・ダンス』」
ほぼ知識のない僕でも知っているこの曲。
語彙力のなさに「よかった」しか言えなくなってしまうくらいなのですが、個人的に面白いなーって感じたのはメンバーの指パッチンでした。
プログラムノートにかかれていたアメリカンな表現ですが、素人目にはミュージカルの場面が目に浮かぶようで23分間ずっと引き込まれっぱなしで、椅子に座っているのに少し疲れてしまったぐらいです。
アンコール2曲目:レナード・バーンスタイン「キャンディード序曲」
たぶん音楽全然知らない人でも聴けば知ってる!と絶対に言うであろうこの曲。
アンコールなのに序曲とはこれいかにと思ったのですが、どうやら18番のようでした。
でも終り方としては間違いなく晴れやかで、自信があって新しいステージへ向かうタイミングではいいなぁと思える演奏でした。
振り返って
今回は招待という形で、2階席の左端で聴いたのですが、普段一階席から聴いているのとはまた違って演奏者が上から見られるというのはけっこう新鮮な体験でした。
チケットも2000円という演奏内容からすると明らかに破格で、アクセスも池袋駅から5分で外を通らずにも行けるという好立地なのに、いかんせん人が少ないようにも感じましたが、実際どの数を販売しているのかわからないのでなんとも言えませんがもっと多くの人に聴いてほしいなぁとも思ったりもしました。
しかし、演奏は本当に素晴らしくて来てよかった!と思えたのでまた機会があれば他の演奏会にも足を運んで行きたいと思うくらいでした。
あとエイスティン・ボーツヴィック氏のCDが、お金がなくて変えなかったのは本当に悔しい……。(血涙)